自動車のタイヤ交換のほか、ロードバイクやバイクの整備などに必要なトルクレンチ。ひとくちにトルクレンチといっても、機械式やデジタル式などさまざまな種類があり、メーカーも東日・KTC・アストロなどから多くの商品が出ています。どれを選べばよいか、また基本的な使い方を知りたいという人も多いのではないでしょうか。
今回は、各メーカーの最新商品や売れ筋上位から人気のトルクレンチ13商品を集め、4個のポイントで比較して徹底検証。選び方とともに、おすすめのトルクレンチをランキング形式でご紹介します。マイベストが定義するベストなトルクレンチは「誰でも簡単にタイヤ交換ができる商品」。ぜひ購入の際の参考にしてください。
マイベストではベストなトルクレンチを「誰でも簡単にタイヤ交換ができる商品」と定義。ベストな商品を探すために、人気メーカーの最新商品やAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位のトルクレンチ13商品を集め、以下の4個のポイントで徹底検証しました。検証①:操作の簡単さ検証②:収納のしやすさ検証③:疲れにくさ検証④:正確さ
おすすめスコア:4.7(2025/11/26時点)
最安価格:19,100円(2025/11/26時点)
初心者にもおすすめ!コツいらずで正確に締めつけができる
藤原産業の「SK11 デジタルトルクレンチ」は、トルクレンチを探しているすべての人におすすめです。液晶画面にトルク値が表示されるデジタル型を採用。設定トルク値近くでアラームが鳴り始めるので、画面が確認できない体勢でもわかりやすいところがメリットです。繊細なトルク操作が必要なバイクの整備でも、オーバートルクを防ぎやすいでしょう。重さ0.66kgと軽量で、疲れにくいところもポイント。支点と力点の距離も32.6cmとちょうどよく、扱いやすさにも優れています。ラチェット式を採用しているため、回転するごとにヘッドをはめ直す作業を省け、スムーズなタイヤ交換が可能。全長は47.5cmと収納しやすい大きさで、工具箱のなかでも場所を取りにくいでしょう。正確さの検証では90N・mに設定して実際にトルクメーターで誤差を調査。その結果、誤差は2.4%とわずかで、非常に正確に締めつけられていました。テクニックいらずで正確なネジ締めができ、使い勝手も良好なトルクレンチです。扱いに慣れていない初心者にもおすすめですよ。
おすすめスコア:4.65(2025/11/26時点)
最安価格:10,999円(2025/11/26時点)
1万円前後ながら精度も十分なデジタル式。簡単に扱いやすい
Leoleeの「デジタルトルクレンチ」は、1万円前後(2025年2月時点)で購入できるデジタル式がほしい人におすすめです。高性能で精度も高く、正確さは検証したなかでもハイレベル。設定値と実際のトルク値を測定すると、わずか0.5%の誤差にとどまったのは優秀です。デジタル式で簡単に扱えるのも魅力。設定値の近くになるとアラーム音が鳴るため、作業中に画面を見なくても把握しやすいのはうれしいポイントです。支点と力点の距離が45.2cmと長く、それほど力を使わなくてもトルクをかけられます。重量1.30kgと軽いとはいえないものの、ラチェット式で何度もナットから外す必要がありません。スピーディに作業できれば、作業中も疲れることは少ないでしょう。収納時の長さは73.2cmと若干大きめで、収納や持ち運びに困る可能性もあります。とはいえ、自宅で使う分には問題はなさそうです。初心者でも扱いやすく、使い勝手も申し分ない商品。コスパのよいデジタル型のトルクレンチを探している人は、ぜひ候補に加えてくださいね。
おすすめスコア:4.54(2025/11/26時点)
最安価格:7,480円(2025/11/26時点)
精度が高いだけでなく、ロックリングで簡単にトルク設定ができる
Samuridingの「トルクレンチ SIG-T101」は数値設定をロックリングで行えるので、トルクの設定が簡単にできる点が魅力の商品です。ロングソケットも付属しているので、奥まった部分にあるナットも締め付けやすいでしょう。トルクメーターを使用した精度の検証では、1.5%と誤差が小さく高い精度が魅力です。支点と力点の距離は41cmと長く、軽い力でトルクをかけられる点がメリット。カチッという音で通知してくれるので、設定トルクの近くではゆっくりと操作することが重要です。収納時のサイズは52.1cmと小さめで、収納に困ることはないでしょう。本体は1.28kgと軽量なのでタイヤ交換をしても疲れにくいといえます。
おすすめスコア:4.52(2025/11/26時点)
最安価格:4,310円(2025/11/26時点)
低価格ながら正確さはトップクラス。長い持ち手も使いやすい
大橋産業の「BAL トルクレンチ5pcセット」は、予算を抑えたい人におすすめです。ECサイトで5,000円以下(2024年8月時点)で購入できる低価格でありながら、使いやすさに優れている点が魅力。1.18kgと軽量で、支点と力点の距離も38.0cmと十分な長さがあり、トルクがかけやすい形状です。トルクメーターで設定値どおりのトルク値でナットを締められるかを確認したところ、誤差は0.6%と比較したなかでも正確さはトップクラス。また、回転のたびにはめ直す必要がないラチェット式を採用しているので、作業がスムーズに進むでしょう。トルクの設定は機械式で、ソケットは19・21mmの2種類が付属しています。設定トルク値になるとカチッと振動があるシグナル式を採用しており、トルク値に達した瞬間に手を止めるのが難しい点は注意が必要。オーバートルクにならないようにゆっくり締めつけましょう。全長は49.4cmと少し長めですが、収納ケースに問題なく収まるサイズです。購入しやすいお手頃価格で正確性にも優れたトルクレンチ。コスパにこだわる人にはうってつけですよ。
おすすめスコア:4.5(2025/11/26時点)
最安価格:11,800円(2025/11/26時点)
校正証明書つきならコレ!誤差も小さくプロの現場にも
エーモンの「amon トルクレンチ」は、校正証明付きのトルクレンチです。1万円程度(2024年8月時点)で値は張りますが、トルク値の正確さが求められる現場では重宝するでしょう。トルクメーターを用いて設定したトルク値との誤差を確認したところ、誤差は1.1%と非常に正確さは優秀です。トルク値の設定は機械式を採用し、ロックリングの上げ下げで簡単に変更可能。指定のトルク値に達するとカチッとした振動が伝わる仕組みで、瞬間的に手を止めるのが難しい点は注意が必要です。ゆっくりと力を加えて回転させてください。支点から力点までの距離は37.5cmと、トルクがかけやすい長さです。重量は1.21kgと比較したなかでは重めですが、使用中に疲れを感じるほどではありません。回転のたびにはめ直す必要がないラチェット式を採用しているため、スムーズに作業できる点もメリット。全長は54.1cmと比較的長いものの、収納しやすいサイズです。タイヤ交換をする人はもちろん、プロの整備士にもおすすめの本商品。精度の高さが求められるトルクレンチだからこそ、公的に証明されている商品を選びたい人は要チェックです。
おすすめスコア:4.47(2025/11/26時点)
最安価格:4,513円(2025/11/26時点)
付属ソケットが豊富。延長バーつきで大型車のタイヤ交換にも
ニューレイトン「エマーソン エマーソン トルクレンチ」は、大きな車のタイヤ交換も考えている人におすすめの商品です。支点と力点の距離は37.8cmと力をかけやすい十分な長さがあるうえ、付属のエクステンションバーを使うと手が届きにくい場所の作業も楽に行えます。ソケットも4種類と豊富で、一般的な形状の車以外でも使えますよ。トルクメーターを用いて設定したトルク値どおりに締めつけられているかを確認すると、誤差は5.4%と正確さは良好。あらかじめ設定されたトルク値に達するとカチッとした振動が伝わる機械式で、瞬間的に手を止めるのが難しい点は注意が必要です。オーバートルクにならないようにゆっくり操作しましょう。ラチェット式で、回転のたびにはめ直す必要はありません。1.27kgと軽量で、長時間の作業でも腕への負担は感じにくいでしょう。全長は50cmを下回り、付属のソケットと一緒に専用ケースに収納できる点も便利。大型車のタイヤ交換でも使いたいなら購入を検討してみてください。
おすすめスコア:4.45(2025/11/26時点)
最安価格:18,520円(2025/11/26時点)
力を使わずにトルクをかけられる。誤差が少なく正確性が高い
京都機械工具の「KTC 12.7sq.プレセット型トルクレンチ」は、力に自信がない人は選択肢になる商品。支点と力点の距離が44.6cmと離れているため、そこまで力を使わなくてもトルクをかけやすいのが魅力です。正確さは申し分ありません。実際に設定値とトルク値を測ると、誤差はわずか1.2%でした。精度が高いので、しっかりと狙ったトルクにできます。収納時のサイズは65.2cmと大きく、収納場所に困る可能性も。コンパクトさを求める人には向きませんが、自宅などで使用するならそこまで気にしなくてもよいでしょう。また、重量1.34kgと軽いとはいえないものの、ラチェット式でスムーズに作業できます。回すたびにナットから外す必要がないので、簡単に締め付けができますよ。若干大きいとはいえ使い勝手がよく、精度も高い商品です。力が弱い人でもスムーズに扱えるトルクレンチを探している人におすすめです。
おすすめスコア:4.43(2025/11/26時点)
最安価格:3,901円(2025/11/26時点)
赤いカラーが特徴的。正確さや扱いやすさも問題ない
Aurlloctの「トルクレンチ」は、無彩色なトルクレンチが多いなかで、ひときわ目を引く赤い外観が特徴的。レッドカラーの工具でそろえたい人にはおすすめの商品です。トルクメーターを使って指定トルクとの誤差を確認すると、誤差はわずか2.1%と正確さに優れています。トルクの設定は、グリップ下のロックを緩めて目盛りに合わせる機械式。設定したトルク値まで締め付けが完了すると、カチッとしたシグナルで知らせる仕組みなので、オーバートルクにならないようにゆっくり操作しましょう。1.15kgと軽量で、回転のたびにはめ直す必要がないラチェット式を採用。長時間の作業でも疲れを感じにくいでしょう。一方、支点と力点の距離は33.5cmと比較したなかではやや短めで、力を込めないと作業しにくい点は惜しいところです。収納時の長さは44cmとコンパクトなサイズで収納しやすいところはメリット。収納ケースも付属しており、持ち運びにも重宝するでしょう。鮮やかなレッドカラーで、無彩色のトルクレンチに物足りなさを感じている人はぜひ検討してださいね。
おすすめスコア:4.41(2025/11/26時点)
最安価格:3,980円(2025/11/26時点)
価格が安く、正確さも良好。柄が短めで力加減は難しい
TORUK「プレセット型 トルクレンチ」は、低価格にこだわる人にはおすすめです。3,000円台(2024年8月時点)で購入でき、購入価格を抑えられるのが魅力。14~21mmまでの4種類のソケットが付属しています。トルクメーターを用いて指定トルクとの誤差を確認すると、誤差はわずか3.8%で正確さは十分。目盛りに合わせてハンドルを回転させる機械式で、締めつけが完了するとカチッと合図があります。設定値に達した瞬間に完全に手を止めるのは難しいため、様子をみながらゆっくり作業しましょう。回転のたびにはめ直す必要がないラチェット式で、作業の負担は少なめ。重さは1.16kgで比較したなかでは若干重めですが、疲れはさほど感じないでしょう。一方、支点と力点の距離が33.5cmと短く、力加減が難しい点は気になりました。全長は44cmと収納には困らないサイズです。タイヤ交換には十分な正確さがあるので、価格を抑えつつ、お試しで使ってみたい場合には選択肢に入ります。
おすすめスコア:4.41(2025/11/26時点)
最安価格:5,379円(2025/11/26時点)
アストロファンにはおすすめ。軽量で扱いやすく、精度も高い
アストロプロダクツの「1/2DR プリセット型トルクレンチ」は、アストロプロダクツのファンなら十分候補に入ります。トルクメーターで設定したトルク値との誤差を確認すると、誤差はわずか2.4%と精度の高さが魅力です。クリップを回してトルク値を設定する機械式で、規定値に達するとカチッとした軽い音と振動で知らせます。達した瞬間に完全に手を止めるのは難しいため、ゆっくり操作するのがポイントです。回転のたびにはめ直す必要がないラチェット式で、重さも1.06kgと軽量。長時間の作業でも疲れを感じにくく快適に作業できるでしょう。一方、支点と力点の距離が32.7cmと短めで、作業に力が必要な点は惜しいところです。柄の短さは収納面ではメリットで、全長44cmと省スペースで収納できます。国内メーカーながら5,000円台で購入できるところも利点(2024年8月時点)。低価格ながら正確さにも優れており、自動車整備にまだ慣れていない人にもおすすめですよ。
監修者:松村透(株式会社キズナノート代表取締役・カージャーナリスト)
ガイド:八幡康平(元ガジェットメーカー営業/マイベスト 家電・カーバイク用品担当)
※ 監修者は「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している商品・サービスは監修者が選定したものではありません。マイベストが独自に検証を行ったうえで、ランキング化しています。


