備蓄米・古米の流通をきっかけに注目を集める家庭用精米機。古いお米は表面が酸化してしまい風味や甘みが失われがちですが、精米機で米を磨けば、味や香りを蘇らせることができるといわれています。家庭用精米機であれば1万円台から購入可能で、わざわざコイン式の精米機まで出向く手間もかかりません。米不足が続く昨今、自宅で手軽に「つきたてのおいしさ」を楽しめる便利アイテムですが、はたして本当にそれほどおいしくなるのか気になりますよね。
今回は、各メーカーの最新商品や売れ筋上位から人気の家庭用精米機12商品を集め、6個のポイントで比較して徹底検証。おすすめの家庭用精米機をランキング形式でご紹介します。マイベストが定義するベストな家庭用精米機は「きれいにおいしく精米でき、手入れが簡単で使いやすい商品」。徹底検証してわかった家庭用精米機の本当の選び方も解説しますので、ぜひ購入の際の参考にしてください。
マイベストではベストな家庭用精米機を「きれいにおいしく精米でき、手入れが簡単で使いやすい商品」と定義。ベストな商品を探すために、人気メーカーの最新商品やAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位の家庭用精米機12商品を集め、以下の6個のポイントで徹底検証しました。検証①:炊飯後のおいしさ検証②:精米後の欠け・割れの少なさ検証③:稼動音によるストレスの少なさ検証④:手入れのしやすさ検証⑤:使い勝手のよさ検証⑥:コンパクトさ
おすすめスコア:4.56(2025/12/16時点)
最安価格:14,000円(2025/12/16時点)
4~5合を精米する人に。粒感や弾力のある炊きあがり
エムケー精工の「新鮮風味づき SM-500」は、一度に4~5合の精米をすることが多い人におすすめ。実際に使用したところ、最大量だと精米後の欠け・割れが少なくきれいに仕上がりました。一方、最小量で精米するとぬかの取れ具合にムラがあり、割れも多い仕上がりに。最大値に近い4~5合をまとめて精米する人向きです。実際に使用したところ、最小量・最大量のどちらで精米しても炊飯後のおいしさの評価が高い結果に。粒感や弾力のある食感で、見た目にツヤもありました。おいしさにこだわる人にぴったりです。5合まで一度に精米できるうえ、無洗米モードにも対応。本体にはコース名が記載されていて、直感的に操作しやすいといえます。稼動音は70.7dBと大きめでしたが、玄米2合の精米にかかった時間は2分28秒とかなり短い結果に。短時間で完了するので、音は気になりにくいでしょう。手入れの際に精米ケースとぬかボックスを別々に取り出す必要があるのは少し手間ですが、手入れするパーツは3つのみと少なく、そこまで負担になりません。最大量の5合に近い量の精米では、炊飯後のおいしさ・精米の仕上がりともに優秀な仕上がりに。3人以上の家族などある程度まとめて精米する家庭で使いやすく、迷ったらまず検討したい商品といえます。
おすすめスコア:4.52(2025/12/16時点)
最安価格:18,664円(2025/12/16時点)
手軽さとおいしさ重視の人に。精米時間が短く手入れも簡単
タイガー魔法瓶の「精米器 RSF-A100」は、手軽さと炊飯後のおいしさを両立させたい人におすすめです。最小量・最大量のどちらで精米しても、炊飯後のごはんにハリ・ツヤがあり、粘り気もほどよく感じられました。手入れが簡単なのもポイント。ぬかボックスと精米ケースを一緒に取り出せるので、ぬかが飛び散りにくいといえます。そのうえ手入れするパーツは3つと少なく、手間はかかりにくいでしょう。最小量で精米すると、欠け・割れはなかったものの、ぬかの取れ具合にややムラがありました。最大量では若干の欠けが見られましたがおおむね満足できるレベルです。稼動音は68.4dBと少し大きめでしたが、精米時間は2分15秒と短めなので気軽に精米できるでしょう。最大量は5合と十分な容量があり、無洗米モードにも対応しています。本体にはコース名が記載されていて、操作はスムーズにできるでしょう。本体サイズは大きすぎず、設置場所に困る可能性も低いといえます。炊飯後のおいしさと手入れのしやすさを両立した、バランスの取れた精米器です。最小量でも比較的きれいに精米できたので、一人暮らしの人にもおすすめ。精米する量がその都度変わる家庭でも使いやすいでしょう。
おすすめスコア:4.46(2025/12/16時点)
最安価格:24,000円(2025/12/16時点)
おいしさとコンパクト性を重視する人に。使い勝手も良好
サタケの「マジックミル キッチン用精米機 RSKM300」は、とにかくおいしいお米を食べたい人におすすめ。最大量・最小量のどちらで精米してもほどよい粘り気と弾力があり、ツヤのあるおいしいごはんに仕上がりました。ほかの家具や家電を圧迫させたくない人にもおすすめ。トップクラスのコンパクトさで、設置場所を選びにくいといえます。最大量・最小量のどちらでも精米後の欠け・割れが少しありましたが、許容範囲内といえるでしょう。ぬかもムラなく取れていました。無洗米モードがないのは惜しいものの、コンパクトながら一度に5合まで精米できて、本体にはコース名が記載されているので、使い勝手も十分です。稼動音は80.3dBと地下鉄の車内に匹敵する大きさでしたが、精米時間は2分58秒と短め。音は大きめでも短時間で済ませられます。精米ケースとぬかボックスを一緒に取り出せるので、ぬかが飛び散りにくく手入れもしやすいでしょう。コンパクトながらも高い精米性能を備え、手入れのしやすさや使い勝手にも配慮されていました。精米機の置き場に悩んでいる人もぜひ購入を検討してみてください。
おすすめスコア:4.44(2025/12/16時点)
最安価格:15,499円(2025/12/16時点)
おいしいお米が食べたい人に。欠け・割れの少ない仕上がり
ツインバードの「コンパクト精米器 精米御膳 MR-E751」は、欠け・割れの少ない、おいしいお米を食べたい人におすすめ。最大量で精米すると、お米の欠け・割れがほとんど見られないきれいな仕上がりに。ぬかもきれいにむけたので、上白米や分づき米が食べたい人にも向いています。最大量・最小量のどちらで精米しても、ほどよい粘りとツヤのあるおいしいごはんに炊きあがりました。精米する量がその都度変わる場合も、おいしく食べられます。コース名が本体に記載されていたり、5合を一度に精米できたりと使い勝手も良好。精米時間は2分40秒と速く、稼動音も67.0dBと比較的小さいため集合住宅でも使いやすいでしょう。一方で、手入れが必要なパーツは4つと多めで、手間がかかる印象です。精米ケースとぬかボックスは一緒に取り外せますが、取っ手がないので扱いにくいかもしれません。炊飯後のおいしさと精米後の欠け・割れの少なさの両方で高評価を獲得しており、見た目も味もよいごはんが楽しめます。手入れのしやすさにこだわらないなら検討してみてください。
おすすめスコア:4.35(2025/12/16時点)
最安価格:8,595円(2025/12/16時点)
少量で分づき米に精米したい人に。手入れもしやすい
ツインバード工業の「コンパクト精米器 精米御膳 MR-E520」は、1~2合を分づき米に精米したい人におすすめ。最小量で精米すると、欠け・割れがなくぬかがムラなく取れていました。ぬかの香りが苦手でしっかり精米したい人や、逆に分づき米を楽しみたい人にも向いています。最小量で精米した際のおいしさの評価も悪くありません。最大量の4合では精米後の欠け・割れが少しだけ見られたものの、炊飯後のおいしさは申し分なし。粘り気がほどよくあり、弾力のある食感で、見た目のツヤもきれいでした。手入れが必要なパーツは3個と少ないうえ、ぬかボックスと精米ケースを一緒に取り出せるので手入れも簡単。本体はコンパクトなので、キッチンでも場所を取りません。ただし、無洗米モードがない点は押さえておきましょう。稼動音は72.4dBと大きめで、精米時間も3分31秒と短くありません。音が気になる可能性があるため、使用するタイミングは選んだほうがよいでしょう。とはいえ、少量でもきれいに精米できておいしさも十分。手軽に少量を精米したい人や手入れの手間が気になる人は検討してみてください。
おすすめスコア:4.32(2025/12/16時点)
最安価格:24,842円(2025/12/16時点)
一度に6合以上を精米したい人に。静かに素早く精米できる
象印マホービンの「家庭用精米機 BR-WA10」は、一度に6合以上を精米したい人におすすめです。一度に1升(10合)まで精米でき、人数の多い家庭に向いています。肝心の炊飯後のおいしさも不満はないレベル。やや柔らかすぎる印象ですが、粘り気はほどよい仕上がりでした。精米後の欠け・割れも少ない結果に。最小量を精米すると玄米が混ざっていましたが、最大量だと剥けていないお米が減っています。6合以上であれば、きれいに精米しやすいでしょう。稼動音は66.3dBと大きすぎず、2分で精米が完了したのもうれしいポイント。集合住宅でも使いやすい印象です。手入れのしやすさにも配慮されており、精米ケースはなく、ぬかボックスを取り出すための取っ手がついています。ただし、手入れが必要なパーツは4つと多めです。1升まで精米できるぶん本体サイズは大きめ。購入前に置き場所を考えておく必要がありそうです。少量の精米には向きませんが、一度にたくさん精米したい人は検討してみましょう。
おすすめスコア:4.27(2025/12/16時点)
最安価格:10,460円(2025/12/16時点)
豊富なモードを求める人に。稼動音が控えめで手入れも簡単
アイリスオーヤマの「銘柄純白づき精米機 KRCI-B5」は、お米の銘柄に合わせた精米や分づきなどのモードの豊富さを求める人におすすめ。手入れしやすく、使い勝手も申し分ありません。さまざまなお米の銘柄のほか、分づき・無洗米・上白米など多彩なコースを搭載。本体サイズはコンパクトですが一度に5合まで精米でき、稼動音は68.0dBと控えめでした。精米時間は3分かかりましたが、比較的静かなので集合住宅でも使用しやすいでしょう。手入れが必要なパーツは3つと少なく、精米ケースとぬかボックスを一緒に取り出せるので手入れも簡単です。一方で、精米後の欠け・割れの少なさとおいしさは不満のないレベルにとどまりました。最大量で精米すると、粉が残って表面のざらつきが気になり、味が薄めでややべたつきのある炊きあがりに。炊飯後のおいしさや精米の仕上がりは上位商品に一歩およびません。モードの豊富さや稼動音の小ささから、使いやすさを重視する人の候補になるでしょう。
おすすめスコア:4.15(2025/12/17時点)
最安価格:12,780円(2025/12/17時点)
柔らかい食感が好みの人に。コンパクトで精米時間も短い
山本電気の「匠味米 MB-RC52」は、柔らかい食感のお米が好みの人におすすめです。最大量で精米して炊飯すると、弾力が控えめなべたっとした仕上がりに。柔らかい食感で好みがわかれるでしょう。稼動音は70.2dBで動き始めの音は大きめですが、許容範囲内。精米時間が2分14秒と非常に速かったので、音を気にせず精米できそうです。本体にコース名の記載があったり、5合以上を一度に精米できたりと使い勝手も良好。本体サイズは小さめなので置き場所を選びません。最大量で精米すると割れはないものの表面の凸凹が気になり、最小量だと欠け・割れが多い仕上がりに。手入れパーツは3つと少なめですが、精米ケースとぬかボックスを別々に取り出す必要があります。万人受けしやすい炊きあがりや手入れのしやすさを求める人には不向き。柔らかいお米が好みで、少量の精米をあまりしない人にはよい選択肢といえます。
おすすめスコア:4.01(2025/12/17時点)
最安価格:10,098円(2025/12/17時点)
多機能で手入れもしやすいが、おいしさはいまひとつ
アイリスオーヤマの「銘柄純白づき精米機 RCI-B5」は、ごはんのおいしさより手入れのしやすさや使い勝手を重視する人向き。手入れが必要なパーツは3個と少ないうえ、ぬかボックスと精米ケースを一緒に取り出せるので、ぬかが飛び散りにくく手入れが簡単です。精米時間は3分とやや長めですが、稼動音は67.7dBと比較的小さめ。集合住宅でも時間帯をあまり気にせず気軽に精米できるでしょう。一度に5合まで精米でき、無洗米や分づきのほか、お米の銘柄に合わせた豊富な精米モードもあり、総じて使い勝手がよいといえます。しかし、最小量・最大量のどちらで精米しても、炊飯後のごはんはべたつきがあり粒感も少ない仕上がりでした。最大量で精米したときの表面のざらつきや、最小量で精米したときの欠けも気になります。手入れのしやすさと使い勝手のよさが魅力。しかし、肝心の炊飯後のおいしさには不満が残るため、おいしさ重視の人はほかの精米機も検討してみましょう。
おすすめスコア:3.97(2025/12/16時点)
最安価格:21,800円(2025/12/16時点)
静音性と使いやすさが魅力だが、べたつきのある炊きあがり
山本電気の「家庭用精米機 Shin Bisen YE-RC17A」は、稼動音によるストレスの少なさ・使い勝手のよさの評価は高いものの、肝心の炊飯後のおいしさは低評価。べたつきのある柔らかい食感が気になりました。精米後に欠け・割れはほとんど見られないものの、米の表面にわずかなざらつきがあります。とくに最大量5合での精米でざらつきが多かったので、多めに精米する人は注意しましょう。手入れが必要なパーツが4つと多いので手間がかかる点もネック。一方で、稼動音は66.3dBと小さめだったうえ、2分15秒と短時間で精米できました。本体にコース名が記載されているので迷わず操作でき、ワンタッチでフタが開閉できるのも便利です。5合サイズがほしくて稼動音・使い勝手を気にする人には向きますが、炊飯後のごはんの仕上がりに不満が残ります。おいしく食べたいならほかも検討してみましょう。
監修者:山辺恵一郎(五つ星お米マイスター、1級惣菜管理士)
ガイド:田丸大暉(Hiroki Tamaru)(家電製品アドバイザー・家電製品エンジニア・元家電メーカー販売員/マイベスト 白物家電担当)
※ 監修者は「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している商品・サービスは監修者が選定したものではありません。マイベストが独自に検証を行ったうえで、ランキング化しています。


