NISA口座で投資をはじめるなら、銘柄が多く手数料が安い金融機関で口座開設の手続きをするのがおすすめです。SBI証券や楽天証券などの口座数ランキング上位の金融機関以外にも、ほかに成長投資枠で株式を保有するならどこがいいのか気になっている人も多いはず。銘柄は多いほどよいに違いはありませんが、それ以外にもNISA口座で投資する前に比較すべきポイントはあります。
今回は、人気のNISA口座を開設できる証券会社14社を、8つのポイントで徹底検証。おすすめのNISA口座をランキング形式で紹介します。マイベストが定義するベストなNISA口座は、「株式・投資信託の銘柄の数が多く、手数料をかけずに投資ができるうえ、成長投資枠・つみたて投資枠の併用にも便利なNISA口座」。徹底検証してわかったNISA口座を開設する証券会社の本当の選び方に加えて、成長投資枠・つみたて投資枠の特徴も解説するので、ぜひNISA口座を開設する際の参考にしてください。
マイベストではベストなNISA口座を「株式・投資信託の銘柄の数が多く、手数料をかけずに投資ができるうえ、船長投資枠・つみたて投資枠の併用にも便利なNISA口座」と定義。そんなベストなNISA口座を探すために人気のNISA口座を開設できる証券会社14社を集め、以下の8つのポイントから徹底検証しました。検証①:国内株式手数料の安さ検証②:国内株式の取扱市場の多さ検証③:米国株式手数料の安さ検証④:外国株式の取扱市場の多さ検証⑤:人気がある投資信託の取扱数の多さ検証⑥:投資信託の銘柄数の多さ検証⑦:クレカ積立可能検証⑧:IPOの件数の多さ
おすすめスコア:4.92(2025/12/03時点)
株式手数料無料など全条件で隙がない。銘柄数も充実
SBI証券は、三井住友カードでお得にクレカ積立をしながらNISAでの投資をしたい人におすすめです。NISAでの国内・米国株の取引は、金額にかかわらず無料。まとまった金額の取引をする場合でもコストを抑えつつ取引を行うことができるのは魅力です。投資信託の銘柄数は約1,500本と豊富な取りそろえがあり、充実のラインナップでした。人気がある投資信託の銘柄も、ほかの証券会社と比較して数多く取り扱っています。国内外の取引市場が充実している点もメリット。国内の取引市場は、東証・札証・名証・福証を網羅しています。外国市場はニューヨーク・ナスダックをはじめ10以上の国の証券取引所に対応しているので、世界中の国の企業への投資が可能。クレカ積立にも対応しており、三井住友カードを使ってポイントを貯めながら積立投資ができます。また、検証した14の証券会社のなかでIPOの取扱数も最多でした。2024年・2023年ともにその年の9割近くのIPOを取り扱っており、SBI証券を選べばIPOへの申込機会を数多く確保できます。
おすすめスコア:4.85(2025/12/03時点)
NISAでの国内株取引は無料、米国株取引は全額キャッシュバック
マネックス証券は、銘柄数の充実度合い・取引手数料のお得さを重視しつつ、マネックスカードやdカードを日常使いしている人におすすめです。投資信託の銘柄数は1,200本を超え、検証した14社のなかでは豊富といえる取り揃えがありました。人気の銘柄も多く取り扱っていたため、世間で人気の銘柄に投資したいニーズに応えてくれるでしょう。個別株の取引手数料も魅力で、NISAでの取引なら国内株手数料は無料、米国株は全額キャッシュバックされます。多額の取引をする場合でもお得に取引できますよ。クレカ積立も可能で、ポイントを貯めながらお得にNISAを利用可能。クレカ積立はマネックスカード・dカードに対応しており、これらのカードを普段から使っている人ならとくに利用しやすいでしょう。国内取扱市場も、東証・札証・名証・福証のすべてを取り扱っています。全国の証券取引所を網羅しているので、地方の特定の企業への投資を考えている人にもおすすめできます。海外市場の取扱が少なめである点は気になるポイント。ニューヨーク・ナスダック・香港の3つのみしか取扱がないため、それ以外の地域の企業に投資を考えている人は注意しましょう。
おすすめスコア:4.82(2025/12/03時点)
投資信託の銘柄数は申し分なし。個別株取引も無料でできる
楽天証券は、銘柄数の多さと個別株の取引手数料の低さを求めており、楽天経済圏を活用している人におすすめです。NISAでの個別株取引は、国内・米国株ともに取引手数料が無料。取引手数料は金額にかかわらず無料なので、多額の取引をする人でもコストをかけずに個別株を購入できます。また、2025年7月から始まった「かぶピタッ」を利用すれば、100円から1円刻みで金額を指定して株を購入可能。少額から株取引の経験を積めるため、手元の資産が多くない株初心者にもおすすめです。投資信託の銘柄数は約1,400本と、ラインナップの豊富さは比較した14社のなかでもトップクラス。人気の銘柄の取扱も多いため、世間で話題の銘柄にも投資できるでしょう。楽天カードでのクレカ積立に対応しており、貯まったポイントを使って楽天経済圏でお得にお買い物を楽しめます。外国の取扱市場が豊富な点もうれしいポイント。アメリカ・アジア・ヨーロッパなど世界の各地域の証券取引所を網羅しており、幅広い国々の企業へ投資できます。国内の取引市場は、東証・名証に対応。札証・福証には対応していないので、札幌や福岡周辺に拠点を置く企業への投資を考えている人は注意が必要です。
おすすめスコア:4.77(2025/12/03時点)
投資信託の銘柄数の多さが魅力。国内株・米国株の手数料も無料
松井証券は、投資信託の銘柄数が多く、クレカ積立でコスパよく個別株の取引ができる証券会社を探している人におすすめです。国内株・米国株ともにNISAでの取引手数料が無料。約定金額によらず取引手数料は無料なので、多額の取引をする人でも手数料を心配せずに取引できます。国内の取引市場は、東証・札証・名証・福証のすべてに対応。東証以外の地方市場も取り扱っているので、日本全国の企業に幅広く投資可能です。外国市場の取扱は標準的な水準で、ニューヨーク・ナスダックに投資できるでしょう。またクレカ積立に対応しており、プレミアムカードなら最大1.0%、一般カードなら最大0.5%のJCBのOki Dokiポイントが付与されますよ。投資信託の銘柄数は約1,200本あり、選択肢に困ることはないでしょう。人気の銘柄も数多く取り扱っているため、世間で話題の銘柄を探しやすいといえます。
おすすめスコア:4.77(2025/12/03時点)
充実した投資信託の取扱がある。国内株・米国株取引も無料
三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)は、取引手数料の低さとラインナップを重視する人のなかで、とくにau PAYカードを普段から使っている人におすすめの証券会社です。国内株・米国株ともにNISAでの取引手数料が無料。約定金額によらず取引手数料は無料なので、多額の取引をする人でも手数料を心配せずに取引できます。投資信託の銘柄数は1,000本以上と検証した14社のなかでは多く、選択肢に困ることはないでしょう。人気の銘柄数も数多く取り扱っており、世間で話題の銘柄にもある程度対応していることが期待されます。国内の取引市場は、東証・札証・名証・福証のすべてに対応。地方市場もカバーしているので、地方の企業に投資したい人にもおすすめ。au PAYカード・三菱UFJカードでのクレカ積立に対応しており、積立に応じてPontaポイント・グローバルポイントを貯められます。扱っている外国市場の少なさはややネック。ニューヨーク市場・ナスダック市場の2つのみの取扱であるため、アメリカの大企業には基本的に投資できますが、それ以外の地域に拠点を置く企業への投資を考えている場合は注意しましょう。
おすすめスコア:4.32(2025/12/03時点)
個別株の取引手数料が無料。投資信託の銘柄数は少なめ
岩井コスモ証券の「コスモ・ネットレ」は、投資信託の銘柄数の少なさや、クレカ積立非対応である点がネックでした。NISAでの国内・米国株取引手数料が無料である点は大きなメリット。国内外の企業の個別株をコストをかけずに取引できます。国内では東証・名証・福証に対応しており、国内の地方企業にも十分に投資できます。しかし、札証のみ電話での売却注文のみの対応であるため、札幌市場に上場している企業への投資を考えている人は要注意。外国市場はニューヨーク・ナスダックのほかに香港市場の取扱があり、アメリカの大企業にくわえ中国に拠点を置く企業にも投資可能です。投資信託の銘柄数の少なさがデメリットで、350本程度の取扱にとどまりました。数多くの銘柄を比較できないので、割安だと感じる銘柄が見つからない可能性もあり注意が必要です。クレカ積立はできないので、ポイントを貯めつつお得に積立投資したい人にとってはNISA口座の候補外。投資信託の銘柄数の少なさやクレカ積立非対応である点をふまえると、NISAで毎月コツコツ積立投資したい人には不向きといえます。
おすすめスコア:4.12(2025/12/03時点)
人気の投資信託の取扱は少ない。個別株の取引手数料は無料
moomoo証券は、手数料の低さは魅力だがややラインナップが物足りないという結果でした。NISA口座における国内・米国株の取引手数料が無料である点は大きなメリット。大きな額の取引をする場合でも、手数料のコストをかけずに個別株取引を行えるでしょう。人気がある投資信託の取扱は少なめ。検証した20本のうち取り扱っていたのは半数以下でした。投資信託の銘柄数も500本程度と、ほかの証券会社と比較するとやや物足りない結果に。また、クレカ積立には対応していないので、ポイントをためながら日々コツコツ積立投資をしたいという人にとってはmoomoo証券は不向きでしょう。国内の証券取引所は、東証のみの取扱です。有名企業には基本的に投資できますが、一部地方企業は取扱がない場合も考えられるので、どうしても投資したい地方企業がある人は要注意。外国株式市場もニューヨーク市場・ナスダック市場と限定的です。アメリカ以外に拠点を置く企業への投資を考えている人は気をつけましょう。
おすすめスコア:4.1(2025/12/03時点)
国内株の取引手数料がお得。米国株取引ができないのはネック
岡三証券の「岡三オンライン」は、投資信託の銘柄数の少なさや米国株取引非対応である点が気になる結果でした。NISAでの取引は手数料が全額キャッシュバックの対象となり、実質的なコスト負担が0円で取引できます。国内の取引市場は、東証・札証・名証・福証を網羅しており、地方企業にも十分に投資できるでしょう。今回検証した人気がある投資信託20本のうち、半数の取扱がありました。特別多いとはいえないものの、有名な銘柄に投資したいと考えている人でもある程度選択肢が豊富ななかから選べるでしょう。取り扱っている投資信託の銘柄の総数は300本程度で、ほかの証券会社と比較すると少なめでした。クレカ積立には対応しておらず、NISAで積立投資をしたいと考えている人はNISA口座を開設する候補外になるでしょう。ほかにも、NISAでの米国株取引には対応していないため、アメリカの大企業の個別株に投資したい人は、ほかの証券会社が候補になるでしょう。取り扱っている外国市場も少なめで、香港市場にのみ対応していました。それ以外の地域の企業に投資する際には要注意です。アメリカの大企業にも投資したい人にとっては、岡三オンラインでのNISA口座の開設は不向きといえる結果でした。
おすすめスコア:4.04(2025/12/03時点)
人気の投資信託が多い。国内株・米国株売買には手数料がかかる
SMBC日興証券は、投資信託のラインナップが充実し、対面で相談できる証券会社でNISAを始めたい人におすすめです。投資信託の銘柄数は約550本と多くはないものの、比較した店舗型証券会社のなかでは1番多い結果でした。対面型の証券会社のなかで投資信託の銘柄数が充実しているのはどこか気になっている人には第一候補となるでしょう。人気の投資信託も、検証した20本のうち半数の取扱がありました。国内外の取引市場にも幅広く対応している点はメリット。国内では東証と名証に対応しており、外国市場もニューヨーク・ナスダックをはじめ数多くの取扱があります。IPOの幹事数は2024年は52件・2023年は52件と、それぞれの年のIPO件数の半数以上をカバーしていました。検証した14社のなかでは上位5社に入るほどの充実度だったので、十分な水準といえます。国内・米国株ともに取引手数料は有料なので、個別株取引をしたい人にとっては取引のたびに手数料がかかる点がややネックです。クレカ積立には対応しておらず、クレカ積立を利用してポイントを貯めながら積立投資をしたいと考えている人にとってはデメリットです。
おすすめスコア:3.92(2025/12/03時点)
充実した相談体制が魅力。個別株取引に手数料がかかるのはネック
野村證券は、相談・サポート体制を重視してNISA口座を選ぼうとしている人におすすめです。野村證券のメリットはサポート体制が充実している点。Webでの取引以外にも、コールセンターや店舗での取引に対応しているため、担当者に不明点・疑問点を確認しながらNISAを利用できます。コールセンターは土日でも対応しているほか、外務員の資格を持ったスタッフが対応してくれるのが特徴。平日は忙しい人でも、休みの日に確かな知識を持ったスタッフからアドバイスを受けられます。国内では東証・札証・名証・福証のすべてに対応。外国市場もニューヨーク・ナスダックをはじめロンドン・パリといった地域の取扱があります。国内外の様々な地域に投資したい場合でも問題はないといえるでしょう。一方、投資信託の銘柄数は約500本で、人気がある投資信託の取扱も少なめでした。選択肢に困るほど銘柄数が少ないわけではありませんが、今回の検証で上位の証券会社と比較すると見劣りする水準です。国内・米国株取引では手数料がかかる点や、クレカ積立に対応していない点もネック。積極的にNISAで個別株の取引をしたい人や、ポイントを貯めながらお得に積立をしたい人には不向きでしょう。
監修者:野原亮(Ryo Nohara)(AFP認定者/(株)ゼロ・ミリオン代表取締役)
ガイド:大島凱斗(元銀行員/マイベスト クレジットカード・ローン・証券・保険担当)
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