暗号資産(仮想通貨)専業11年目の墨汁うまい(@bokujyuumai)です。今回は豪華ゲストを迎えた暗号資産イベント「Ethereum Shift 2026」に登壇し、イーサリアムの将来とトレジャリー企業(いわゆるDAT)との親和性についてのイベントレポートをお届けします。

2026年2月12日、イーサリアムトレジャリー企業TORICO主催、COINPOST共催で開催されたEthereum Shift 2026では株式会社TORICOイーサリアムの代表取締役、尾下 順治氏をモデレーターに迎え、暗号資産リサーチャーとして11年イーサリアムの開発を追っている墨汁うまいとGumiの創業者でフィナンシェ及びMintTowenのCEO、國光宏尚氏が登壇。

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暗号資産リサーチャーや投資家目線でみたイーサリアムトレジャリー事業

セッションの前半ではイーサリアムトレジャリー事業の舵を取る尾下氏からイーサリアムトレジャリー企業としては米国のビットマイン(Bitmine: $BMNR)やこのムーブを作り出したシャープリンク・ゲーミング(SharpLink Gaming: $SBET)を例に上げ、運用の観点からビットコインよりもイーサリアムの法が圧倒的に暗号資産トレジャリー企業に向いている点から企業努力でETH保有を増やしていけるとし、墨汁うまいが11年というイーサリアムの開発リサーチや相場に携わる暗号資産投資家としての目線でどう考えており、魅力があるのかについての質問からはじまった。

墨汁うまいはビットコインのローンチからイーサリアムがその分散合意アプローチをワールドコンピュータとして独自に確立して10年トップとして運用されており、電気を大量に必要とするマイニングから現在の効率の良いステーキングにシフトした例を指摘。

この点がビットコイントレジャリー企業とイーサリアムトレジャリー企業との決定的な違いとなり、ETHを運用することでステーキング報酬を利回りとして稼ぐことができるイーサリアムに対し、BTCは保有すること自体にカストディコストがかかる課題を上げた。

そして利回りを得るにはイーサリアムネットワークに参加する必要があること、この参加によってイーサリアムのネットワークセキュリティが上昇し、資金調達を行いETHを購入することでETHにもTORICOにとってもお互いにWIN-WINな関係となる点をリサーチャーであり投資家目線で見ている。

また実業家として知られる國光氏がビットコインではなく、イーサリアムをあえて選んだ点のセンスの良さを強調した。

投資家が把握できてないイーサリアムのすごさは?

國光氏は「他にもイーサリアムのEVMを統合したBNBや独自のヴァーチャルマシンを持つソラナ(Solana: $SOL)などの選択肢があるが、イーサリアムである理由」について質問。墨汁うまいはソラナのマシン最適化の開発アプローチが面白い点を上げつつ、他の暗号資産における開発推移の違いについて指摘。

イーサリアムではこのプロトダンクシャーディング(Proto-Danksharding)を導入したデンクン、ピアダス(PeerDAS)を導入したフサカなどのここ2-3年の大型アップデートでイーサリアムのネットワーク構造が大幅に変わっていることを例に上げ、その理由として10年間実際にネットワークは一度も停止せずに運用を継続しつつ、常に10年先を見てリサーチしてきた内容を怒涛の勢いで実装している点が他の暗号資産が敵わない理由として述べた。

國光氏は2025年初旬のイーサリアムの下落を例に、ソラナやアービトラム(Arbitrum: $ARB)、ジーケーシンク(zkSync: $ZK)のようなL2やzkEVMに価値が移転してしまうのではないか?という疑問が浮上していたことを例にあげるも、フサカアップデートでイーサリアムのポジションが確立されたと述べている。

イーサリアムの今後について

國光氏は「昔は他の暗号資産がイーサリアムを置き換えるという話があったが、日本ではステーブルコインはJPYCの岡部氏やStartaleの渡辺氏の進めているプロジェクトは基本がイーサリアム」という点を指摘、またゴールド(金)のトークン化などのRWAなどのユースケースを上げ、選ばれるのはイーサリアムと述べた。

また直近のイーサリアム大型アップデート、フサカ(Fusaka)についての墨汁うまいの視点での解説を求めた。フサカで導入された最もおおきなアップデートはピアダス(PeerDAS)で、L2のデータを128のネットワークに分割、これまで全部のデータを保有が義務化されたいたものの新たな方式を導入したことで50%以上を保有していればデータ復元が可能となり、結果的に要求リソースを下げつつ理論上8倍のデータ容量を扱うことができることを説明。

いくらイーサリアムが革命的であろうとも、世界中の誰もが同時に使用したらネットワークのリソースには限りがあり、物理的な限界はネットワーク上でも代わりはない。墨汁うまいが考えるイーサリアムのすごさは、1つの大きな実装で3つや4つの同時な利点を得る実装の美しさにあり、複雑かつ最も巨大なエコシステムにおいて実装による不具合を起こさないための後方互換性まで考慮している点である。

また現時点ではイーサリアム価格は下がっているとしても、例えば新たに起業しようとする人が1週間後に國光氏の立場に立てるのか?という疑問を提起。重要なのは長期的な視点と本質的価値であり、トレジャリー企業という新たな挑戦を応援したい。

Ethereum Shift 2026のセッションアーカイブはethereum-shift.comで視聴が可能だ。

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